ピロリ菌ってどんな検査で見つけるの?【病院で行う胃の検査を解説】

  • 胃腸の雑学

ピロリ菌検査

ピロリ菌の検査には、内視鏡を使って直接胃の組織を調べる方法と、呼気(吐く息)を採ってその中に含まれている二酸化炭素を調べる方法、血液や尿で抗体をみる方法、便の中にピロリ菌の抗原があるかみる方法の4つがあります。

内視鏡を用いる方法

  • 培養法
    胃の組織を採って、ピロリ菌の発育しやすい環境で5~7日間培養して判定します。
  • 鏡検法
    胃の組織を特殊な薬剤で染色して、顕微鏡でピロリ菌を探します。
  • 迅速ウレアーゼ試験法
    ピロリ菌が持つ酵素(ウレアーゼ)が尿素を分解してアンモニアを作る働きを利用します。アンモニアがあると赤くなる試薬を用いて、胃の組織のpHを調べます。内視鏡検査後、すぐに結果が分かるため、広く行われています。

内視鏡を用いない方法

  • ピロリ菌抗体法
    血液や尿などを採って、ピロリ菌に感染したときにできる抗体の有無を調べます。
  • 尿素呼気検査法
    ピロリ菌が、胃の中で尿素をアンモニアと二酸化炭素に分解する働きを利用した検査法です。 特殊な尿素の薬剤を口から投与して、15~20分後に呼気を採取します。呼気中にある特殊な二酸化炭素の比率でピロリ菌の有無を調べます。精度が高くて簡単なので、今後主流になるといわれています。

監修

成田 亜希子 先生profile

  • 医療法人ウェルパートナー
    主任医師
    内科、皮膚科

2011年医師免許取得。一般内科医として幅広い疾患の診療を行ってきた。自身は二児の母。育児中は医療行政に関わり、国立保健医療科学院や結核研究所で感染症対策などを含めた公衆衛生分野の研鑽に励んだ。

まとめ

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